【道後温泉本館】松山市の道後温泉の中心にある共同浴場。3000年の歴史を誇る日本最古の温泉として、日本書紀や延喜式でも日本三古泉と謳われた全国的にも有名な温泉。戦前に建築された木造三層楼の歴史ある建物で、街のシンボル的存在で、1994年に国の重要文化財として指定された。 |
【玄関】完成の翌年に漱石も幾度となく通い「坊っちゃん」の中の住田の温泉とはこの本館のこと。また映画「千と千尋の神隠し」に登場する「油屋」のモデルになったといわれている。愛称は坊っちゃん湯。白鷺伝説が残る名湯には、多くの偉人・文人墨客が来湯している。 |
【駐車場から本館をみる】小高い丘にある市営道後温泉本館駐車場が近くて便利、入浴客は1時間無料、以降30分ごとに100円。青銅色に輝く手前の建物は日本で唯一の皇室専用浴室「又新殿(ゆうしんでん)」。玄関はふだんは閉ざされている。 |
【横から見る本館】3階の屋根の上に乗る楼閣は「振鷺閣(しんろかく)」と呼ばれる赤いギヤマンを張り巡らせた太鼓櫓で、朝6時の開館時および正午、午後6時に時を告げる刻太鼓の音が湯の町に響く。3階右端の部屋が「坊っちゃんの間」。 |
【価格表】入口右手の窓口で以下の4種類の切符を販売。「神の湯階下」(400円):神の湯に入る。一般的な銭湯と同じ。これより高い切符は全て浴衣、茶菓のサービスがある。霊の湯は貸タオル、又新殿観覧料込み。「神の湯2階」(800円):神の湯に入浴し2階の大広間で休憩。「霊の湯2階」(1200円):霊の湯に入浴し2階の広間(神の湯とは別でこじんまりとしている)で休憩。「霊の湯3階個室」(1,500円):霊の湯に入浴し3階の個室で休憩。 |
【下足箱】巨大な下駄箱に靴を納め、1階の通路を通り神の湯へ。入口を入るとすぐに、番台の代わりのような受付があり、ここでチケットを渡して、どの場所に行けばいいか指示を受ける。「神の湯階下」(400円)以外は、最初に広間(休憩所)に行って浴衣に着替え、脱いだ衣服は座布団の前に置かれた衣装籠に入れて浴室に行くシステムだ。各脱衣所には無料鍵付ロッカーが、中央廊下など館内数ケ所に有料(100円)のコインロッカーが設置されている。 |
【通路】1階に「神の湯」2階に「霊の湯(たまのゆ)」がある。神の湯と霊の湯の違いは浴室に使われている石のグレードと浴槽の大きさだが、霊の湯の方が人が少ないためゆったり入れる。 |
【神の湯入口】神の湯男性浴室には東西に2か所浴室があり、湯釜や壁画の趣きが幾分か違っている。神の湯女性浴室は1つ。霊の湯には石鹸、シャンプーがあるが神の湯にはない。 |
【男子西浴室】庵治石(あじいし)の湯釜には、万葉歌人山部赤人の長歌が筆で刻まれている。神の湯は坊っちゃんが泳いだという「坊っちゃん湯」だ。 |
【男子東浴室】湯は42度位のやや熱めで、わずかにヌメリ感がある無色透明のアルカリ性の単純温泉。 |
【女子浴室】かつては源泉そのままだったが、現在は愛媛県の条例(2003年10月施行)による指導もあり塩素が加えられている。 |
【案内板】又新殿は日本で唯一の皇室専用浴室。御影石の最高級品、庵治石を使った浴槽の他、控え室、トイレ等が見学可(250円)。 |
【3F階段】3階へ登る急な階段。迷路のようになっている建物の中身も面白い。 |
【3F廊下】3階に上ると、またまた狭い通路に木造のレトロな雰囲気。 |
【坊っちゃんの間(窓側)】3階一番奥の個室に夏目漱石ゆかりの資料の置かれた部屋があり開放されている。「神の湯階下」の利用者も無料で見学できる。見学中に運よく午後6時の刻太鼓を聴けた。 |
【坊っちゃんの間(廊下側)】漱石は、正岡子規や高浜虚子としばしば道後に出かけている。この「坊っちゃんの間」は漱石の娘婿松岡譲氏の命名で、漱石をしのんで作られたもの。 |
【坊っちゃんの間より表を見る】部屋から外を覗くと細いベランダがあって、古びた木造建築との相性がなんともいい感じ。 |
【夜の道後温泉本館(正面)】本館正面と左側道路は、石畳の歩行者用広場になっていて、近代和風建築の情緒を安全に楽しむことができる。 |
【夜の道後温泉本館(左)】3階の屋根の上に乗る振鷺閣の赤いギヤマンが美しい。その上の白鷺もライトアップされている。 |
【夜の道後温泉本館(右)】昼とは異なった雰囲気を味わうことができ、日本の美、障子の美しさを感じる。 |
【夜の道後温泉本館(又新殿)】又新殿側も部屋のライトが灯り、古い建物を浮かび上がらせ落ち着いた雰囲気でいい感じだ。 |
【道後ハイカラ通り】本館前の約200mのアーケード街「道後ハイカラ通り」には土産物屋や喫茶店、食事処などが並んでいる。 |